【ミックスボイス】ミックスボイスとは?

'21.09.17

「ミックスボイスが出せるようになりたい!」

そんな方は、まずはミックスボイスとはどんな声かを知ることが大切です。

ミックスボイスとは?

早速、ソーマティックボイスワークの定義よりお伝えします。

・チェストボイスかヘッドボイスかというハッキリと違いがない音色のため、どの音域でも発声することが出来る

・チェストボイスとヘッドボイスの両方のレジスターのバランスがいい状態で、両レジスターの音色がブレンドされて配合(combination)が良い状態の声 

そして、

・ミックスボイスの中で、

ヘッドボイス優位の声(音質)を、ヘッドミックス

チェストボイス優位の声(音質)を、チェストミックス

と言います。

チェストミックスを、さらにloud=音量が大きい状態を、ベルトボイス(Belt voice/Belting)と言います。

ちなみに、ベルトボイスの中で、

チェストミックスと同様の声質を、ライトベルト(weightless belt/healthy belting)

C5までのチェストレジスターのままの発声を、ハイベルト(high belt)といい、チェストミックスとは分けて考えます。

(somatic voice work℠より)

余談:ベルトボイスは、チェストボイスですが、音量が大きいものをわざわざベルトボイスと区別しているのは、マイクがない時代に大きな声で歌うことがプロのシンガーとして必須だったからです。今でもクラッシックの世界ではマイクなしでフルオーケストラに負けない音量で歌うことが必要とされていますが、ノンクラシックであるCCMスタイルの音楽だとマイクを使うため必ずしも必須ではありません。ただし、ミュージカルではベルトボイスは現在でも多用されています。また、音量が大きい方が迫力が出るので、マイクで音量を増幅できる現代でもベルティングの必要性が全く無くなるわけではありません。



レジスターサウンドを知ることが第一歩

レッスンで「ミックスボイスを出せるようになりたいです」と言われる方の中で、知らずにミックスボイスを出している方も少なくありません。

例えば、柔らかい優しい声で喋っているような方は、中低音域をヘッドミックスで発声していたり、

高音域を歌った直後にヘッドボイス優位のサウンドでそのまま低音域を歌っている場合、チェストミックスになっていたりします。

これらの方達は、すでにミックスボイスを出しているけど、よく分からないまま意図して使いこなせていないという現状です。

『ミックスボイス』は最後に到達するようなとても難しい発声だと思っている方がいたら、

上記のように、知らず知らず出していることもあるような発声であるということをまずは知っておきましょう。

そして、


「音色を聞き分けられるように意識すること」

これがとても重要です。

同じミックスでもチェスト優位なのか、ヘッド優位なのか?

そのように、ミックスをさらに聞き分けることができるようになることが、発声できるようになるため必要なイヤートレーニングとなります。

まずは、レジスターサウンドの違いをはっきりと知り、そして、レジスターごとの違いを発声できるようになること

これが、バランスの取れたミックスボイスへの発声へと繋がります。

レジスターの違いが分からないは、まずはこちらを参考ください:

【ボーカルレジスター(声区)を知ろう】①

レジスターサウンドとは?チェストボイス、ヘッドボイス、ミックスボイス(前編)


一番多い悩みは、「高音にかけて段々と発声が苦しくなってパワフルな高音が出せない」

このお悩みがレッスンで一番多い悩みです。その方達の言いたいことを、ボイストレーニングの用語で言い換えると、

「ブリッジポイントから高音域でチェストミックスが出せるようになりたい」

です。

チェストミックスは、チェストの音質をキープしたままですが、

チェストボイスを無理やりドラッグアップして(いわゆる地声を)張り上げて歌うのとは 別物 です。


高音で音がフラットする(下がる)現象

力んで、高音を張り上げると、音程が下がってしまうことが往々にしてあります。

なぜかというと、チェストレジスターの限界地点であるブリッジポイントで、無理矢理チェストボイスを出そうとしているからです。

チェストレジスターでは声帯は短く分厚くなっており、高い音程になるにつれてヘッドレジスターでの声帯は薄く長く張りが強い状態へと変化しなくてはいけません。

しかし、チェストレジスターのバランスをそのまま高音に持っていこうとすると、声帯は本当はヘッドレジスターの状態へと近づいていきたいのに、出来ないということから、<音程が上がりきれない>という現象が起こります。

そこで、音程を低めに歌っている(フラットしている)からといって、無理矢理音程だけ合わせても、それ以降の高い音はさらに苦しくなって音程も更にフラット(音が下る)状態になりがちです。

もしくは、苦しくなって高い音を出すことすらできなくなります。



もし、ボイストレーナーやトレーナーを目指す方だったら、発声時に力みのある生徒さんの音程だけを指摘して直すような指導はやめましょう。
生徒さんは、無理矢理その音程を出そうと、更に力みが強くなり、チェストレジスターのみを使って高音へのスムーズな移行はできなくなります。他の音程は合わせて出すことができて一定の音域だけできないのは耳の問題ではありません。
音は聞けてるけど、その音を出すための発声の緊張状態をよりリリースさせることを先決しないと、音程合わせだけの指導は生徒さんの喉を痛める可能性にも繋がります。十分に気をつけてください。



No Pushing!No Shouting!No Yelling!No Flatting!


力んでいない、張り上げていない、音程が下がっていない

これが全て同時にできる状態を目指していくことが大切です。


では、どうやったら楽にミックスボイスを出せるようになるかは
こちらの記事でご紹介しています。

【ミックスボイス】ミックスボイスの出し方


どうぞご覧ください!